当普及センターでは、有機農業の取組面積拡大に向け、土地利用型作物を対象に有機栽培技術の検討を行っております。今年度は、有機大豆のマメシンクイガ対策に取り組んでおり、青色LEDを用いた防除効果の現地実証試験をしています。
10月29日(水)、道総研中央農業試験場、石狩振興局農務課、普及センターの職員計6名で大豆のマメシンクイガ被害粒調査を行いました。本調査は青色LED照射区と無処理区のマメシンクイガ被害粒率を比較し、青色LEDの防除効果を確認する重要な調査です。調査にあたり、被害粒を傷つけないように脱穀、選別、粒数調査まで全て手作業で行いました。
結果は照射区の被害粒は無処理区より少なく、青色LEDによるマメシンクイガの防除効果を確認できました。しかし、照射区でも被害粒が見られたことから、照射開始時期や照射方法など、防除効果を更に高めていく課題が明らかになりました。
脱穀、選別作業

被害粒、健全粒の仕分け作業
本技術は有機大豆の安定生産や品質向上に寄与し、マメシンクイガの被害が出やすい中・大粒大豆の作付け拡大も期待されます。さらに、青色LEDは夕方~朝にかけて照射されるため、夜間に幻想的な風景を演出し、観光資源としての側面も兼ねています。今年の結果を踏まえ、次年度も現地実証試験を継続し、本技術の波及を図ります。

試験ほ場(千歳市)の夜の風景

