展示林等の紹介
石狩管内には地域に適応した育林技術の確立を目指して「試験林」を設置し、継続的な調査を行っています。また、地域を代表する森林を「展示林」に設定し、施業技術の普及に努めています。
展示林
林業技術伝承の森
「林業技術伝承の森」とは、地域の目標となる森林、それを守り育ててきた人たちの山づくりにかける情熱と培われてきた森林育成技術などを次代に継承していくために、北海道が選定した森林です。
千歳市の指導林家である鈴木昭廣さんのカラマツ林は優良大径材生産を目指すための長伐期施業林分として「林業技術伝承の森」に選定され、地域林業の普及啓発・振興に大きな役割を担っています。
所在地 | 千歳市中央 | 林小班 | 31林班14小班 | |
植栽年 | 昭和29年 | 選定年 | 平成11年 | |
樹 種 | カラマツ | 面 積 | 0.39ha |
【令和6年10月調査結果】
本数 | 225本/ha | 材積 | 528m3/ha | |
平均直径 | 46cm | 平均樹高 | 31m |
適期に間伐等を実施してきており、美しく立派なカラマツ林となっています。
研修等のフィールドとして毎年、多くの方が見学に来られており、地域の森林づくりの模範として広く活用されています。
試験林
グイマツ雑種F1低密度植栽実証林(林業技術現地適応化促進事業)
グイマツ雑種F1は、カラマツと比べ初期成長が早く、野ねずみの食害に比較的強く、材質が堅くて丈夫などの特長を持っています。
これらの特長を活かし、低密度植栽による低コスト施業技術の実証を目的に、植栽本数等の異なる4つの試験区を設定し、成長経過等について検証しています。
A区(クリーンラーチ 1,000本/ha) | B区(クリーンラーチ 500本/ha) |
C区(グイマツ雑種F1 1,000本/ha) | D区(グイマツ雑種F1 500本/ha) |
所在地 | 千歳市中央 | 林小班 | 31林班37,40小班 | |
植栽年 | 平成19年 | 設定年 | 平成19年 | |
樹 種 | グイマツ雑種F1 | 面積 | 1.04ha |
【令和3年 11月調査結果】
調査区 |
A区 |
B区 |
C区 |
D区 |
本数 | 620本/ha | 380本/ha | 830本/ha | 410本/ha |
平均直径 | 19.4cm | 22.5cm | 15.6cm | 16.1cm |
平均樹高 | 14.2m | 14.0m | 10.4m | 9.9m |
これまでに形質不良木や被害木を中心に除間伐を実施し、各区とも良好な林分に保たれています。
特にクリーンラーチ(A・B区)はグイマツ雑種F1(C・D区)に比べて成長がよく、クリーンラーチの特性がよく表れています。
また、1,000本/ha植栽(A・C区)に比べて500本/ha(B・D区)の方が平均直径が大きい傾向にあり、林冠が閉鎖されず、肥大成長が促進されたことが考えられます。
今後も当試験林設定の目的である低コスト施業技術の実証に向けて、継続的な調査、検証を行っていきます。
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見学等を希望される場合は、お気軽にご連絡ください!!
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