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最終更新日:2018年3月13日(火)

★3 株式会社新興工業

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平成29年度石狩市ものづくり企業見学・交流会(第1回)に参加した学生がまとめた企業紹介レポート第3弾

今回は、「株式会社新興工業」をご紹介します★

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1  北海道ならではの製品の魅力

 株式会社新興工業では橋梁添架管(SKパイプ)の開発、製作から設計・施工まで全て自社によるトータル管理を基本としている。

 はじめに、製品について紹介する。製品は主にパイプに関するものが多い。
 特に面白いのは、ステンレスで作られた本管の外側に保温材(硬質ウレタンフォーム)を巻くように取り付けている点だ。
 保温材を使うのは寒い地域ならではの対策である。保温材を使用することによって、冬でも水道管内部が凍結することがないので、我々は安心して水道を利用することができる。これらのパイプは橋の横に取り付けたり、単独で水道橋として設置しており、身近なところで見ることができる。

 パイプ以外にも水路のゴミを防除するためのスカイスクリーン、特殊合成ゴムを被覆したタフ・タラップなど、面白い製品があり、一部製品では実用新案を取得している魅力のある会社である。


新興工業1二重保温管
                                      二重保温管(株式会社新興工業ホームページより引用)


2  溶接の難しさと保温材

 石狩地区では第一工場、第二工場、酸洗い専用工場がある。
 第一工場ではパイプの溶接、切断、保温材の取り付けなど一貫した管理のもと製作、加工が行われている。

 パイプの溶接には様々な苦労があることを知った。
 全周溶接のため、上からだけでなく横や下からも溶接しなければならず難しい技術が必要なのだ。

 また、パイプの中を大量の水が通ることとなるため、溶接が不完全で穴や亀裂が残ってしまうと大事故に繋がったり水道の供給が止まってしまう危険性がある。
 不具合が起こると多くの人々の生活に大きく影響してしまうことから、この会社では専属の熟練有資格者によって精度の高い溶接が行われている。

鋼管溶接 鋼管溶接(株式会社新興工業ホームページより引用)


 さらに、寒い地域ではパイプが凍結し、破断したり亀裂が入る恐れがある。この温度に関する問題を解決するのが保温材だ。
 パイプの保温材には硬質ウレタンフォームが使用されている。
 本見学会では硬質ウレタンフォームがどのようなものなのかを実際に見ることができた。実演では、細長いビニール袋に注入した少量の液体硬質ウレタンフォームがどのように変化するかを体験した。注入されたウレタンフォームは、少しずつ膨らみ始め、最終的には何十倍にもなる。
 膨らみが止まった状態では、堅いスポンジのようだが、24時間が経過する頃には硬化し、強度が出る仕組みだ。
 この硬質ウレタンフォームは温度が低いと膨らみが小さくなってしまうため、作業を行う部屋の温度管理はしっかり行っているという。

硬質ウレタンフォーム注入発泡
硬質ウレタンフォーム注入発泡(株式会社新興工業ホームページより引用)


  酸洗いとショットブラスト

 酸洗い専用工場では、酸洗いの凄さと酸の後処理について知ることができた。
 「酸洗い」とは、ステンレスを硝酸+フッ酸の混合液で洗うことにより、表面に付着した溶接スケールや油脂分ゴミ等を除去したり、溶接などに伴って発生した表面の焼けを洗浄するとともに腐食を防止するため、金属表面に反応性の低い不動態化皮膜を生成させるための工程である。

  酸洗いの専用工場であるため作業スペースが非常に広く、作業効率の向上が図れるという。ここで気になったのは安全管理である。強力な酸を使っているため、健康上の問題が出てくるのではないかと思った。が、作業中は直接身体に酸が付着しないよう工夫され、さらに大型排水処理施設を設置し中和させた上で排水するなど、徹底した安全管理を行っていた。

酸洗い   排水処理施設
酸洗い工場での作業風景と排水処理施設(株式会社新興工業ホームページより引用)


 第二工場の見学では、立ったまま中に入れるくらい巨大なパイプや高さ4.5mの巨大ブラスト装置を見ることができた。
 直径2mを超える巨大なパイプも第一工場で見た丁寧な溶接がなされており、こんな巨大なパイプも溶接できるのかと驚いた。
 巨大ブラスト装置は高さ4.5m、開口4.0m、奥行き8.0mという巨大なパイプでも中に入れられる大きさである。この装置は「ショットブラスト」という、小さい鉄球を高圧で吹きかけることにより、表面の錆を落として均一に荒く仕上げるためのもので、この工程を経ることによって表面に塗料剤をしっかり付着させることができるのだ。

ショットブラスト装置   作業風景
ショットブラスト装置と作業風景(株式会社新興工業ホームページより引用)


4  交流会について

 交流会では企業の人と積極的に意見交換を行うことができた。

 従業員がやりがいを感じるのは、自分たちが作り上げた製品が目に見える形として残り、使われ続けることだそうだ。
 1つの大きな製品を完成させるのにものによっては3週間から1ヶ月ほどかかるというが、万が一製作過程で製品から不具合が見つかり不良品であると判断した場合、修正ではなく一から作り直してしっかりとした完成品を納品するようにしているという。

 この精度の高さによって発注者との信頼関係を築いており、自分たちの仕事に責任を持って働いていることはとても良い心がけだと思った。

 また、社員に対する社の考え方も聞くことができた。
 新たに従業員を中途採用する際は、どのような資格を持っているかを一番重視しているという。これは持っている資格や経験を活かしてその人がどんなことができるのかが分かるからだ。
 一方新人採用の場合は資格よりも人柄を重視しているようだ。
 入社後には働く上で必要となる資格を取得する必要がある。
 取得した資格は「万が一会社を退職してしまう場合にも、次の職場で生きていく武器となる」との考えから、積極的に資格を取得させ、その費用を会社が負担している。
 縁があり一度関わった社員がその後も生き残れるよう対策されていることから、良い会社であるなと感じた。

 また、採用する際に重視する点として、会社の雰囲気や方針に合うかどうかも重要であるという。
 面白いことに、面接した際に入社してからしっかり働けそうだと感じた人は予想どおりしっかり働ける人であり、逆に違和感のあった人は入社してからうまくいかなかったという。

 この話を聞いて、会社を選ぶ際は会社の概要だけでなく、自分と会社の方針が合うかどうか、自分と社員の雰囲気が合うかどうかも重視して就職活動に取り組もうと思った。

社屋
社屋(株式会社新興工業ホームページより引用)


企業の概要など

  • 業務内容
      水道橋、橋梁添架管、水門の開発、製作、設計、施工、各種鋼構造物塗装など
  • 代表者名
      代表取締役 五十嵐 章
  • 住所
      石狩市新港南1丁目28-69
  • 電話番号
      0133-64-5001
  • 企業ホームページ
      http://www.shinkou-hp.com


このページに関するお問い合わせ
北海道石狩振興局産業振興部商工労働観光課主査(雇用対策)
〒060-8558 北海道札幌市中央区北3条西7丁目
電話番号:011-231-4111(内線34-424)
FAX番号:011-204-5179