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最終更新日:2018年3月13日(火)

★1 株式会社酒井機材製作所

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平成28年度石狩市ものづくり企業見学・交流会に参加した学生がまとめた企業紹介レポート第1弾

今回は、「株式会社酒井機材製作所」をご紹介します★

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1  設計・製作・発送・工事の一貫したコンセプトが生み出す質の高い製品群

 株式会社酒井機材製作所では、電気通信インフラにおける基礎部材の設計・製作・販売・施工を本業とし、その他にも3Dプリンターを活用した製品開発も行われている。

 これらの製品を作っていることを聞いて最初は、渋いものを作っている会社だと思った。しかし、この会社は設計・製作・発送・工事と一貫したコンセプトで質の高い製品を生み出す作業システムがあり、お客さんのニーズに合わせた様々な製品を製作できることを聞いて面白そうだなと思った。

 また、仕事だけでなくゴルフやマラソンなどのスポーツや花見・観楓会といった行事を行っており、従業員同士の交流や地域の人達との交流を積極的に行っている。
 これらの交流があることにより、従業員同士がお互いを知ることができ楽しく仕事ができるようになるのではないかと思った。

酒井機材1
                                    (株式会社酒井機材製作所ホームページより引用)


2  製品の精度を高めるために、最後は人の手、職人技

 工場に案内されて最初に思ったことは、大きな機械が多く大きな製品の製作が多いことだ。

 曲げ工程においては、機械だけに任せるのではなく人の手と機械を合わせて機材を直角に曲げているのが印象的だ。
 機材を曲げるだけと聞くと簡単に聞こえてしまうが、実際には難しく製品として売ることができる精度に達するには多くの経験が必要であるという。

 また、別なところでは機材をハンマーで機械を使わずに曲げているところもあった。
 こちらは機械では製作の難しいアーチ状にする作業だ。
 おおよその形までは機械で行っていたが、最後は人の手によって精度を高めているのが印象的だ。
 曲げ工程全体として「曲げるだけ」ではあるが製品の精度を高めるには人の手、すなわち職人技が必要とされることが分かる。

 穴あけ工程においては、穴あけドリルを用いて手作業で行うものとCADで作成したデータを機械に読み込ませて行うものがある。
 特にCADを用いた穴あけは、データさえ完成すれば機械が精度の高い穴あけをしてくれるので良いと思った。しかし、三方向のデータが必要とされるので設計が難しいという問題点があることが分かった。

 溶接工程においては、設計されたCADデータなどを元に手作業や溶接ロボットを用いて行われている。
 溶接でも他の工程と同じように機械でできることは機械で、人の手が必要なところは人の手で行っていることが印象的だ。

 これらのように高い技術を用いて製作された製品は、機械や人の手で表面処理が行われ、保護、防錆される。
 その後、製品の最終チェックを行い製品の形状や性質に合わせたパッケージングを施して出荷される。

 工場の流れとしては、曲げ、穴あけ、溶接、塗装、製品管理、出荷までの過程が全て工場内で行われており、製品の製作が一貫して行えるようになっている。
 これらの流れを見学できたことは非常に良い経験になった。
 また、この流れを確実にこなすためには内部の連携が大事なのではないかと思った。

工場内部の様子
工場内部の様子(株式会社酒井機材製作所ホームページより引用)


  3Dプリンターを巡る課題、課題、課題、そして課題

 この会社では、FDM(熱溶解積層法)とインクジェットという2種類の3Dプリンターを導入しており、製作する製品の精度や強度、コストに応じて使い分けられている。
 これら2種類の3Dプリンターのメリット、デメリットとして、FDMは、造形速度が速く材料コストは安いが精度が低いという特徴があり、インクジェットは、精度が高いが造形速度は遅く材料コストも高くなってしまうという特徴があるという。

 3Dプリンターで物ができるまで1.3Dモデルを作成2.データ変換してのプリントアウト3.3Dプリンターで印刷4.印刷できた造形物をオーブンや超音波洗浄機でサポート材を除去する後処理を行う過程を経て実物が完成する。

 しかし、大きな問題点が3つあるという。
 1つ目は3Dデータをそのまま印刷できないことである。
 原因は、厚みがなかったりデータが繋がっていなかったりする場合がほとんどで手直しが必要になるからである。
 2つ目は造形スピードの遅さと起動の遅さである。
 造形は、高さ方向に弱く起動は電源を入れてから動作可能状態になるまでに1時間もかかるのだ。
 3つ目は後処理である。
 細かい部分からのサポート材除去は難しく、途中で放置してしまうと精度に影響するため、後処理が最も気を使う作業になっているからである。

 この会社では3Dプリンターを製品の試作に使用しており、設計したものの試作品を3Dプリンターで製作して各部品の組み合わせなどを確認することによって、実際の製品を作る金型の製作に生かして金型の修正を少なくしてコスト削減をしている。
 また、製作する部品が少なく、金型を製作するとコストがかさんでしまうものについては、3Dプリンターで対応するなど効率的に行っている。

 3Dプリンターは量産には不向きなため、現状大きな利益に繋げることは難しい状況なので3Dプリンターが大きく役に立つ事業を見つけるのが課題だと思った。

3Dプリンターで製作した部品
3Dプリンターで製作された部品


4  興味は、やりがいと意欲を生み、生産性の向上に繋がる

 交流会では、学生や教員の質問にしっかりと答えてくれて非常に良い会社だと思った。また、誰か一人だけが質問に答えるのではなく、足りないところを補足し合いながら色々なことを教えてくれたので非常に良い経験になった。
 さらに従業員同士の仲が良く、こちらもあまり緊張せずに楽しく交流ができた。

 この従業員同士の仲の良さがこの会社の最大の強さであり、連携や作業システム、会社行事に生きてくるのだと感じた。

 交流会での会話で気になったことは、従業員の中に二次元から三次元への変化についていけない人が多いという事だ。
 この問題の解決策として、3DのCADや3Dプリンター、マシニングセンタを導入し、二次元から三次元への思考ができるように工夫されているという。
 また、3Dプリンターについてはお試しで使うことが許されており、従業員の意識改革を見越していて企業の余裕のようなものを感じた。
 しかし、このやり方は少し乱暴なのではないかという意見もあったが、これがきっかけで興味を持ち扱えるようになれるなら結果として良い方法なのではないかと思う。

 交流会では興味を持つことの大切さを学ぶことができた。
 話に出てくる製品を実際に触れたり見ることができることで、また、どんな構造になっているのかを自分の目で確かめることで、興味を持つことができた。
 興味を持つことができればやりがいや意欲が生まれ、結果として生産性が上昇し楽しむことができるので、非常に良いことだと思った。

 全体としては、従業員同士が楽しそうに働いているのが印象的で、これからも仲の良さを大切に新たな製品を生み出してほしいと思った。

酒井機材本社
(株式会社酒井機材製作所ホームページより引用)


企業の概要など

  • 業務内容
      電気通信施設基礎材料設計、製作、販売、施工、3Dプリンターによる立体造形出力サービス事業、
    太陽光発電事業 など
  • 代表者名
      代表取締役 真嶋 明
  • 住所
      石狩市新港西3丁目749-11
  • 電話番号
      0133-73-8141
  • 企業ホームページ
      http://www.sakaikizai.com


このページに関するお問い合わせ
北海道石狩振興局産業振興部商工労働観光課主査(雇用対策)
〒060-8558 北海道札幌市中央区北3条西7丁目
電話番号:011-231-4111(内線34-424)
FAX番号:011-204-5179