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最終更新日:2018年3月13日(火)

★5 株式会社丸愛ファニチャー

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平成29年度石狩市ものづくり企業見学・交流会(第2回)に参加した学生がまとめた企業紹介レポート第5弾

今回は、「株式会社丸愛ファニチャー」をご紹介します★

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1  芯材と表面材の貼り合わせと加工、機械と人の共同作業

 第一工場の一階では主に化粧合板(芯材の両面に表面材を貼り合わせて仕上げた合板)の製作及び加工が行われている。

 芯材と表面材は顧客のオーダーによって十数種類ある木を使い分ける。
 化粧合板はスプレッターという機械で芯材に木工用ボンドを付け、芯材の両面に表面材を貼り合わせて作られる。この作業で使われる木工用ボンドは、多いときで1日5キロにもなる。

 正確に芯材と表面材を貼り合わせるためにプレス機で10トンの力を加え、そのまま乾燥させる。
 乾燥までの時間は気温や湿度によって変わるため、気温の低い冬場は夏場より時間がかかるようだ。

 プレスにより接着された化粧合板は、クロスカットソーという機械を使い正寸加工される。はじめに上下をカットし、次に板を90度回転して左右をカットすることによってきれいな長方形の化粧合板となる。
 この工程によりはみ出した木工用ボンドやプレスによって生じたズレをなくすことができる。

 寸法どおりにカットされた後はNCボーリングという機械によって100分の1ミリという精度で決まった位置に穴を開け溝加工が行われる。

 これらの工程の中で問題となるのは木から出た粉末の処理だ。工場内では削り出された粉末は機械に付属された吸引器によって吸い取って集められ、一カ所にまとめて処理されており、木くずが飛散しない仕組みとなっていた。


2  ひとつひとつがオーダーメイド、同じ製品はない

 第一工場の二階では塗装、組立、梱包作業が行われている。

 塗装には下地塗装と仕上げ塗装の二種類がある。下地塗装とは、仕上げ塗装で使用するペンキの色が綺麗に発色するように白ペンキを塗る作業のことである。通常は下地塗装をした後、1日おいて翌日に仕上げ塗装が行われる。

 仕上げ塗装には、色塗装のほかツヤだしと呼ばれる種類の塗装がある。
 ツヤだしは、塗装を重ねる回数が増えるため長いと4日かけて行われる。ツヤだしでは通常の塗装では出せないツヤを出すことができる。鏡面のようにツヤを出すため、ゴミや埃が付かないよう専用の部屋で囲って塗装が行われていた。

ペンキ   化粧合板
塗装用のペンキと化粧合板(株式会社丸愛ファニチャーホームページより引用)


 組立を行うエリアでは、塗装された化粧合板に引き出し用のスライドレールなどの部品が取り付けられた後、組立が行われる。
 この工程でも組立時に木工用ボンドを使用し正確に貼り付けるため、プレス機で力を加えていた。

 組立が終わると取っ手などの前物取り付けが行われ、検査、梱包される。梱包は主に機械で行っているが、機械では対応できないサイズの製品がまれにあり、その場合は手作業での梱包になるという。
 梱包された製品は倉庫へと運ばれ、オーダーされた製品の確認が行われる。ミスを起こさないために製品は番号と地域別に色分けされていた。

 工場で作られた製品は全てオーダーメイドであるため製品の在庫はなく、製作後は全て出荷される。
 オーダーを受けてから製品を作るため、同じ色や材料を次の製品で使うことはあまりなく、ペンキや材料が残ってしまうことが多いという。これらの余ったペンキ類などは、後に必要となるときまで種類が分かるように整頓して保管される。
 また、製品を作る上で余ってしまった板は、倉庫の床材などに利用されるほか、倉庫も同じく自分たちで余った板を使って自作しているというから驚きだ。


  人工大理石の美しさと確かな職人技

 第二工場ではキッチンの製作と人工大理石の加工が行われている。
 キッチンの製作ではどのようにしてキッチンが作られているのかを見ることができた。触り心地も良く、確かな職人技を感じることができる。

 人工大理石のエリアでは、手作業で人工大理石を磨く職人がいる。
 磨きをかけることによって人工大理石にツヤが出ており、非常に美しい仕上がりになるのだ。

人工大理石   オブジェ
人工大理石とオブジェ(株式会社丸愛ファニチャーホームページより引用)


 第二工場に併設されている二つの大きな倉庫では面白いモノをたくさん見ることができる。

 倉庫は第一工場よりも大きく、様々な種類の板が保管されていた。家具工場でたくさんの種類の板を持っているのは珍しい。フルオーダーの工場ならではだ。
 様々な種類の板を持つのは同業他社にはできない顧客からの細かいニーズに対応するためである。また、同業他社や大きな企業とも対等に仕事をするよう心がけているという。

 倉庫には、他にも製品加工では使用しないセラミックや人工大理石、昔使われていた古い板や特注品のスピーカーなども保管されていて相当なスペースをとっていることから何かに活用できないか思案しているところだという。

 第一、第二工場を見学して、金属にはない木材ならではの良い香りや、やわらかさ、温かさを製品から感じる学生がいる一方で、削られた木の粉や塗装独特のにおい、ほこりっぽさが体質に合わないと感じる学生もいて、就職する際にはそういったことも職業選択の際の重要な要因になるのだと感じた。


4  デザインの美しさ、仕事のやりがい

 交流会では企業の方と学生がお互いに質問し合える良い機会となった。

 会社としての強みは、製品がフルオーダーのため顧客が便利だと思うものデザインが良いと感じるものに合わせて家具を作れることだ。顧客のニーズに合わせて寸法や形状、色合いが異なるものを作り上げることは大変ではあるが、同時に面白くやりがいのあることだという。同業他社にはできないことができるのも強みである。

 身近なものを多く作っているため、成果が目に見えることもやりがいに繋がるという。

 製作された製品は我々が利用する公共施設や学校、病院やホテル、さらに珍しいところでは有名人の住宅などにも納品されているという。

キッチン1   キッチン2
美しいキッチン(株式会社丸愛ファニチャーホームページより引用)


 仕事をする上で気をつけなければならないことの一つに、木の伸び縮みがある。

 工場では製作した製品は現場へ持っていくと気温や湿度によって木が伸び縮みし、本来の寸法ではなくなってしまい板が曲がってしまうことがあるそうだ。この問題は特に北海道とは環境の違う道外で多く起こっているという。
 金属では起こらない木ならではの問題だ。
 それを見越して本来の寸法で製作するのではなく、変化後を想定して製作するのがやりがいだと話していた。

 この会社には北海道科学大学のOBがおり、就職してから一人前になるまでにどれくらいかかるのかを聞くことができた。

 OBによると、普通の仕事である9割の仕事は数ヶ月で身につけられたという。しかし、深みのある仕事、すなわち「職人技」と呼ばれる仕事ができるようになるには数年かかるという。
 同じ作業をしているのにベテランとは結果が違い、どうして自分にはできないのか悩むことがあるようだ。

 中には自分のやりたいことをやるために内定を貰っていた有名な企業を蹴って丸愛ファニチャーに入社したというOBもいて、今では自分を信じて入社して良かったと思えるという、感動的な話も聞くことができた。
 この会社ではリーマンショックなどの影響でここ数年は新入社員を採っていなかったが、今後は徐々に採用し、技術を伝承させようと考えており、今回の企業見学を通して仕事のこだわりや雰囲気が伝わればと話していた。


企業の概要など

  • 業務内容
      オーダー家具、オーダーシステムキッチン、オフィス家具人工大理石加工、室内建具製造、企画、
    設計施工管理 など
  • 代表者名
      代表取締役 高橋 弘
  • 住所
      石狩市新港南3丁目700-4
  • 電話番号
      0133-64-0101
  • 企業ホームページ
      http://www.maruai-f.com/


このページに関するお問い合わせ
北海道石狩振興局産業振興部商工労働観光課主査(雇用対策)
〒060-8558 北海道札幌市中央区北3条西7丁目
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FAX番号:011-204-5179