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最終更新日:2018年3月13日(火)

★7 株式会社石川金属製作所

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平成29年度石狩市ものづくり企業見学・交流会(第3回)に参加した学生がまとめた企業紹介レポート第7弾

今回は、「株式会社石川金属製作所」をご紹介します★

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1  完成品は作らない、作るのは他社には作れない部品

 この会社では、完成品ではなく北海道ならではの除雪車や農業機械などに使われる部品を中心に製造を行っている。

 同一規格を大量生産する他社では作れない曲げ製品、穴あけ部品、溶接部品を中心に作っているため、顧客のニーズを知り、実現する確かな技術力が必要となる。
 顧客のニーズに対して丁寧に応えられるところは大きな魅力である。

 製品を製作するときには、顧客から部品の図面を受け取ると、はじめにCADで工場用の図面に書き換えるという。そうすることで、部品に関する様々な工程を工場にいる社員が理解し、すぐに作業に取りかかることができるのだ。

農作業機カバー   部品
農作業機カバー、タンクローリー車用の部品(株式会社石川金属製作所ホームページより引用)


2  レーザー切断機、加工機による自動化と自動倉庫

 工場の1階ではレーザー切断、曲げ加工、穴あけを行っている。
 レーザー切断機には材料を自動で供給するための装置が付いており、材料は炭酸ガスによって自動でレーザー切断される。
 この切断機は、メンテナンスを除けば人の手がなくても材料を供給しレーザー切断するという作業を自動で行ってくれるという。

 レーザー切断作業の前段で機械が自動で作業できるよう、部品を一枚の板に配置するための図面を作成する。
 図面の作成者は、作りたい部品を限られた面積の中にできるだけ多く詰め込まなければならない。だが、部品として切断できる最大まで詰め込んだとしても板の6~7割が限界で、残りの3~4割はスクラップになってしまう。
 これを最小限に抑えるのが図面作成の難しいところだという。

 レーザー切断された材料は、ベンディングマシンによって曲げ加工が行われる。
 曲げ加工には、専用の金型を用いてプレス機で加工するものや少しずつ板を曲げて加工していくものがある。
 専用の金型は、顧客のニーズに合わせて作られており部品の特徴に合わせて使い分けされている。

 オーダーを受けた時点では、部品のみの設計図が届くので、何に使われる部品なのか分からないことが多い。このため、部品のどの部分にどのような力が加わるのか把握できないので、安全な部品をどのように製作するのかが一番の苦労だという。

 また、この工場では資材を自動で管理する「自動倉庫」なる珍しい設備を導入している。部品は、寸法・数量をコンピューターに入力し、部品ごとのバーコードによって25台のコンピューターで管理される。
 自動倉庫の導入によって今まで1時間かかっていた部品管理がなくなり作業効率が上がったという。

 穴あけ加工は、一つの板に対して6連発、8連発のようにまとめて行われているという。まとめて穴あけをすることで作業効率が上がり、1日に生産できる量が増えたという。

レーザー切断後の板   穴あけ機
レーザー切断後の板と穴あけ機(学生撮影、株式会社石川金属製作所ホームページより引用)


  職人による溶接、組み立てと設計

 工場の2階では溶接と組み立てが行われる。

 溶接は、機械ではなく人の手で行われており溶接をどう進めるかは自分たちで考えるという。
 なぜ溶接が機械化できないのかというと、少量多品種という注文の性質上個々の部品に合わせて溶接するという職人技が必要になるからである。
 職人技の中でも特に板が薄いものに対してポイント溶接できる技術を持っているところが印象的である。

 溶接後は、職人によって焦げ目を綺麗にとる作業が行われる。溶接によって表面が少しへこんでしまった部分も、仕上げが行われ完成品は表面が滑らかだ。

 驚いたことに溶接部門のリーダーは、入社5年目の北海道科学大学のOBである。
 他の企業であれば入社5年目の人にリーダーを任せることに不安を感じたりするだろう。しかし、若い人に任せていきたいという会社の方針のもと、個人の能力を見てリーダーに任命したそうだ。

 重要な仕事を任せることにより、人として成長することができる。このリーダーは元々溶接が得意であったが、リーダーになったことによって更に腕に磨きがかかり今では、周りの人に認められるほどの実力を持っているようだ。

 工場内には大きな機械があるため振動を感じる。揺れるのは仕方のないことだが、見学中も長時間の揺れに反応してしまう者もおり、そういう部分も働く上ではあらかじめ理解しておく必要があると感じた。

 事務所では、レーザー切断機に必要な図面の設計が行われている。
 一枚の板から多くの部品を作るためには、限られた面積の中にできるだけ多く作りたい部品を詰め込まなければならない。しかし、隙間なく詰め込むとレーザー切断が不可能になってしまうという問題がある。
 そこで設計者は、より良い配置を行うために図面上で板に部品を並べる地道な作業を1日中行うこともあるという。パズルが得意な人には向いている作業かもしれない。

溶接 
職人による溶接(株式会社石川金属製作所ホームページより引用)


4  交流会から分かる会社の個性

 交流会では工場に関する技術的なことや働き方、こだわりについて話を聞くことができた。

 技術面で気になったのは熱による金属の「曲がり」への対策だ。
 レーザー切断では、金属が曲がってしまう温度になる前に次の場所へ機械が自動で移動し、曲がる温度に達することなく切断が終わるのだ。
 一方溶接は、この会社では人力で行っているため職人が自らの感覚で歪みをコントロールしているというから驚きだ。事前にどれくらいの熱で曲がってしまうのかを予想し、時にはあらかじめ逆方向に曲げたものを溶接することによってまっすぐにすることもあるという。これぞ職人技である。

 この工場には、前述したように自動倉庫という中小企業で持っているのは珍しい機械がある。導入当初は、物珍しさから見学に来る人も多かったそうだ。なぜ珍しいのかというと直接利益を生むわけではない機械を工場内に導入したからである。

 自動倉庫の魅力は、8トンもの材料や部品を約2ヶ月も保管できるところにある。
 自動倉庫の導入によって、工場内を走り回って目的の材料を取りに行く手間がなくなり他の作業に取り組める時間が増えたという。今となっては、自動倉庫は便利で工場からなくなってしまうことは考えられないという。

 社長さんは、これからを引っ張っていくのは若い人たちだと考えているそうだ。
 そのために積極的に若い世代に仕事を任せることとしており、また、彼らが悩んでいるときは、助けになるよう心がけて成長を促しているという。
 社長さんは誰にでも仕事を任せるわけではない。誰に重要な仕事をさせるのかを見極めており、社員の得意なところを伸ばせるようにしているという。

 現代では年功序列で役職が決まる企業も多い中で、入社歴や年齢に関係なくやる気や能力を見て欲しいという人には魅力的な会社ではないだろうか。

自動倉庫
自動倉庫と作業風景(株式会社石川金属製作所ホームページより引用)


企業の概要など

  • 業務内容
      産業機器メーカーを中心に、建築・土木など幅広い業種の板金部品の製造加工 など
  • 代表者名
      代表取締役 石川 健二
  • 住所
      石狩市新港西3丁目764-7
  • 電話番号
      0133-74-8331
  • 企業ホームページ
      http://www.ishikin.com


このページに関するお問い合わせ
北海道石狩振興局産業振興部商工労働観光課主査(雇用対策)
〒060-8558 北海道札幌市中央区北3条西7丁目
電話番号:011-231-4111(内線34-424)
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