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最終更新日:2018年8月29日(水)


開拓財産


 
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開 拓 財 産 っ て な に ?


開拓財産とは?

 国は、戦後まもなくの食糧事情の悪化、戦災者・海外からの引揚者・復員軍人等の就労の機会を創設するため、農地改革の一環として食糧の増産と帰農促進を目的として開拓事業を展開しました。

 この事業では、国が買収等した山林、原野等の土地(未墾地)を新たに農業に従事する方(自作農創設)や経営規模の拡大を希望する方(増反希望者)に売渡し、その購入者が農地に造成し農業を営むという方法がとられてきました。

 国が買収等した未墾地のうち、様々な理由で売渡などの処分がされないまま、現在も国(農林水産省)が管理(所有)している土地を『開拓財産』といいます。                             

開拓財産の管理・処分について

 

 自作農財産創設特別措置法(昭和21年10月制定)は戦後の自作農創設のスタートであり、農業目

的のみであることから、処分方法は売渡と貸付だけでしたが、昭和27年7月制定の農地法においては、売払等の農業目的以外の処分方法も盛り込まれました。

 平成21年12月の農地法改正により買収、売渡等の未墾地に係る処分規定はすべて廃止され、新たに改正農地法附則に規定され、継続して管理・処分を行うことになりました。

 開拓財産は処分する土地の状況等により「農業利用目的売払」、「譲与」、「非農業利用目的

売払(所管換等含)」により処分されます。

 具体的な方法については以下のとおりです。

 

開拓財産の具体的な処分方法

 

1.農業利用目的売払について

  ・対象地

   国が取得した未墾地(開拓財産)のうち耕作又は養畜の事業に供すべき農地又は採草放牧地。

  ・売払の相手方

(1)農地又は採草放牧地をすべて効率的に利用して耕作又は養畜の事業を行うと

認められる者。

(2)農地保有合理化法人

(3)農地利用集積円滑化団体

(4)農林水産省令で定める者

  ※ 石狩振興局管内の開拓財産で農業利用目的売払処分予定はありません。

2.譲与について

  ・対象地

  「開拓地実測図」に図化されているか「代行開墾建設事業」等の旧開拓事業により

造成された、道路、水路、ため池等の敷地で農業上の利用に供することが相当で、

かつ公共性のあるもの。

  ・譲与相手

  (1)市町村・土地改良区

  (2)農林水産大臣の指定を受けた者(都道府県、農協、農協連合会等)

3.非農業利用目的売払について

  ・対象地

   国が、自作農の創設又は農業上の利用の増進の目的に供しないことが相当と認め

「不要地」と認定したもの。

  ・売払相手

(1)買収前の所有者又はその承継人(以下「旧所有者等」)

(2)旧所有者等が希望しない場合で、国による公用、公共用の利用計画がない

    ときは、一般に売り払うことができます。

(3)旧所有者等が希望しない場合で、国による公用、公共用の利用計画がある

ときは、所管庁へ所管換を行います。

    

石狩振興局管内に現存する開拓財産

 

 開拓財産については産業振興部調整課で管理処分等を行っており、管内には平成23年

4月現在4市10口座、292,531平方メートルあります。

 

 

 さらに詳しく

 

1.農地改革と自作農創設の経緯

 

 農地解放以前の農民の多くは土地を所有しない小作農で、裕福な自作農から農地を借り

受け耕作を行っていました。小作人に土地を貸し付け、自分は農作業に従事しない地主を

寄生地主ともいい、小作人から成果物である米や麦などの農作物の一部を小作料として徴

収していました。

 この様な地主が広まった背景には1873年(明治6年)に行われた地租改正と、田畑

永代売買禁止令の廃止があります。明治に行われた地租改正により、土地所有者は金銭に

よって税金を払う義務が課せられることになりましたが、貧しい農民には重い負担であり

裕福な者に土地を売り渡し小作人になっていきました。

 

 また、江戸時代の法令である田畑永代売買禁止令の発布後も実質的な田畑の移動は行わ

れていましたが、この田畑永代売買禁止令を廃止し新たに地租改正を行うことにより田畑

の私的所有が認められ、従来からの公地公民といった考えは完全に崩壊しました。

このことは、土地にも保有者個人の所有権が存在する事が初めて法的に認められること

となり、結果として土地が個人の財産として流通や担保の対象として扱われるようになり

地主制が発展していくきっかけとなりました。

 

 しかし、明治以降確立した地主による農地保有は長くは続きませんでした。昭和の戦中

戦後の深刻な食糧不足やインフレーションなど、空前の経済危機の中で、日本の農地改革

の気運が高まりました。戦後まだ占領軍の土地改革構想が明確にされなかった時期に、日

政府の主導権の下、幣原内閣によって農地改革が着手されました。

 当時、幣原内閣の農林大臣であった松村謙三が作成した「農地改革要綱」を骨子として

1945年(昭和20年)12月4日、第89回帝国議会に「農地調整法改正法案」を提

しました。この法案が「第一次農地改正法案」と呼ばれています。

 

 この法案で農地解放を行う予定地は、全国で約240万町歩の小作地のうち約100万

町歩しか行わず、また地主の小作地引き上げを大幅に認めるなど、地主のための抜け道が

多く残されるなどの問題を抱えていました。

 

 この法案は地主の土地所有権に直接介入することになり、当然、議会において地主勢力

の猛烈な反対にあい、審議未了になる恐れがありました。そこに、占領軍による「農地改

革に関する覚書」(昭和20年12月9日)が出され、その圧力によって同年12月18

に「第一次農地改革法」が成立しました。しかし、この法律の内容では改革を十分に行

ないと考えた占領軍当局は、予定されていた農地委員会の選挙を無期延期して、施行を

ストップさせました。

 

 日本の民主化と経済再建のため、地主の農地を小作人に解放し自作農とするため、連合

国による対日理事会で検討が行われました。同理事会におけるソ連の改革試案は、地主所

有地(小作地、未墾地)を無償没収して、それを小作人や、土地の少ない農民に優先的に

分配させようとするものでした。しかしアメリカは充分な補償を与えずに土地その他の財

産を没収しようというソ連案を受け入れず、イギリス案を支持しました。それをもとに第

2次農地改革について日本政府への勧告が出されました。

 

 政府はこの勧告に基づき、昭和21年7月26日の閣議で「農地制度改革の徹底に関す

措置要綱」を決定しました。次いで「自作農創設特別措置法」と「農地調整法」が同年

10月の帝国議会で成立しました。これが「第二次農地改革法」です。
 「第二次農地改革法」の内容は不在地主の小作地を1世帯当たり平均1町歩、北海道は

町歩を残して残りは全部買い取るというものでした。
 農地改革の実施において実質的な役割を担ったのが市町村の農地委員会でした。市町村

地委員会は小作側代表5人、地主側代表2人、自作側代表3人の計10人から構成され

、そのなかから委員長が選出され、さらに具体的な農地事務を担当した書記、農地委員の

職務を補佐した補助員などによって運営されました。また、市町村農地委員会に対応する

上の機関として都道府県と中央の農地委員会が設置され、農地委員は小作・地主・自作と

いう階層ごとに選挙によって選出されました。
 このような小作・地主・自作農の代表からなる農地委員は、それぞれの立場での利害代

表者という性格のほかに地域(大字)代表として、また農村社会における様々な要因によ

って選出されました。

 

 市町村農地委員会の任務は、解放の対象となる土地を調査し、買収計画をたて、さらに

売渡計画にもとづいて農地改革の実務を遂行していきました。この結果、農地解放の対象

面積は買収地面積181万町歩と所管換土地面積18万6,000町歩をあわせた199

万6,000町歩のうち、小作農に対して197万5,000町歩が売渡されました。

 

 農地買収を受けた地主の大半は零細な地主であり、半ば強制的に買収された農地も戦後

のインフレーションによってただ同然となりました。

 このような強力な改革を推し進めた背景には、多くの自作農を創設することにより食料

生産体制の増強を計ると共に、GHQにとって日本の民主化は至上命題であり、それを阻

害する封建的階級としての地主制を農地改革により除去しようと考えがありました。

 農地解放の結果、小作地率は農地改革前の45.9%から8.3%に激減しました。

 このような経緯を経て農地改革は戦前の地主制を撤廃し,戦後日本農業の自作農体制を

確立していきました。

 

2.現在の自作農財産


 第2次農地改革において自作農創設特別措置法を制定し農地の解放をすると共に、農地

調整法を改正し権利移動の制限及び耕作権の強化を図ってきました。その後何度かの法改

正の後、昭和27年7月15日に農地法が公布され自作農創設特別措置法と農地調整法、

譲渡令を一本化することとなりました。
 その後も農用地の買収及び売り渡し等を行い、昭和36年まで買収が行われましたが、

現在は売り渡し等がされずに残っている自作農財産の処分やその管理等を、国に代わって

北海道が行っています。

 

3.自作農財産とは

 

 自作農財産とは、戦後間もなく行われた農地改革や、開拓事業及び自作農創設などのた

めに国が直接買収した土地等で、売り渡しが行われていないなどために、現在、旧農地法

第78条の規定に基づき管理されている国有財産をいいます。

  自作農財産は、その取得経緯から、国有農地等と開拓財産に区分されています。なお、

自作農財産の買収・売り渡し等に関する経理は、一般会計とは別に食料安定供給特別会計

という特別会計において行われます。

 

4.国有農地等と開拓財産

 

 国有農地等とは、戦後農業生産力の発展と農村の民主化を促進するために行われた農地

改革の根拠法である自作農創設特別措置法や、その後制定された農地法などによって国が

買収した農地(既墾地)等で、現在も国が管理しているものをいいます。

 国有農地等は、そのほとんどが買収と売り渡しを同日付とするいわゆる「瞬間売買」に

より処分がなされてきましたが、売り渡しの相手方である小作人の経営面積が零細であっ

たり、将来市街地の進展が予想されたものなどについては売り渡しが保留されたため、

現在も国有農地等として残っています。

 一方、開拓財産とは、農地改革の一貫として食糧の増産と帰農促進のため、国有農地等

と同じく自作農創設特別措置法や、その後制定された農地法などによって国が買収した山

林原野(未墾地)等で、現在も国が管理しているものをいいます。

 開拓財産は、入植者や増反者に対し、開墾して農地とすることを目的として売り渡され

ましたが、急傾斜地等開墾不適地のため売り渡せなかったものや、売り渡し後の成功検査

不合格のため国に買い戻されたもの、あるいは、道水路等国有存置地として売渡しが保留

されたものが現在も開拓財産として残っています。

 

5.開拓財産の主な管理及び処分の内容

 

管理関係

  1) 財産台帳の整備(口座別管理記録カードの整備を含む)

  2) 管理人の配置

  3) 貸付(農耕・転用)

  4) 権利移動関係

  5) 実地検査(用途指定財産を含む)

  6) 雑草刈取り

  7) 柵・表示板の設置

  8) 管理適正化対策

  9) 登記不能事案処理

 10) 不当事案処理

 11) 開拓財産確認調査特別対策事業

 12) 自作農財産用地測量調査委託業務(開拓財産測量調査事業)

処分関係

 13) 農業利用目的売払

 14) 譲与(用途廃止等を含む)

 15) 非農業利用目的売払(所管換等を含む)

 


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