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最終更新日:2006年2月18日(土)


けしの種類


けしの種類

 

 けし属植物には多くの種類がありますが、さらに育種の進歩に伴って花の色、果実の形、種子の色等が異なる栽培品種が広く各国に分布しています。わが国では「あへん法」の対象植物で栽培が禁止されている「ソムニフェルム種」及び「セティゲルム種」、「麻薬及び向精神薬取締法」の対象植物で栽培が禁止されている「ハカマオニゲシ」があります。また、観賞用として「ひなげし」、「オニゲシ」等が栽培されています。

植えてわるいけし

 厚生大臣の許可を受けなければ栽培できないけしは、次の三種類です。このけしには麻薬の原料であるモルヒネ等が含有されており、特に「ソムニフェルム種」と「セティゲルム種」のさく果(けし坊主)からは「あへん」が得られます。これらのけしは形態上の特徴に注意すれば、容易に他のけし属植物と区別することができます。

  • ソムニフェルム種

 秋まき二年生、または春まき一年生の草本で、高さは100~150cmに達します。全株は特徴のある帯白青緑で、ろう質が付着しており、ほとんど無毛ですが、花茎や葉の裏の主脈にわずかに毛を認めることもあります。茎は太く、葉は半ば茎を抱き、下部につく葉は狭長であるのが基本形で、上部につく葉は心臓型をしており、長さは10~20cm、幅は5~10cmで、葉のふちはギザギザになっており、その先端はとがっています。7月ごろに4弁の10cm程度の白、赤、紫色等の花を付け、花期が終わると楕円形または球形のさく果を付けます。さく果の未熟時は白粉をおびた淡緑色ですが、成熟すると黄褐色になります。種子は非常に数が多く、小型で白色、灰色または褐色をしています。
 けしの変種には花びらが細かく裂けている一重咲きやボタンの花の形、カーネーション型の八重咲きの品種があり、色は白、桃色、淡紫色、赤及びこれらの組合せがあります。これらは花が美しいため、誤って庭先などに植えられていることがありますが、一般的な形態は共通であり、当然取締りの対象となります。

ソムニフェルム種
(注)春に種をまいたときは、草丈が1mに達しないことがあります。
ソムニフェルム種の一重咲き ソムニフェルム種の八重重咲き 花びらが細く裂けている
  • セティゲルム種


(パパベル・セティゲルム・ディーシー)

 本種は、秋まき二年生、または春まき一年生の草本で形態はソムニフェルム種に近似していますが、草丈は低く50~100cmで、茎は枝分かれが盛んです。葉は狭心臓型をしており、葉のふちがギザギザで、光沢の少ない緑色をしています。
 花梗やがくには毛が多く、花はソムニフェルム種に比べやや小さく、淡紫色または赤色の4弁花です。さく果は無毛で下側が細い球形をしています。

セティゲルム種の一重咲き
セティゲルム種
  • ハカマオニゲシ


(パパベル・ブラクテアツム・リンドル)

 本種はペルシャ地方原産の多年草の草本です。草丈は60~100cmで、全体に白色の剛毛があります。葉は濃緑色で、葉身は羽根状に深裂します。初夏に深紅色の花を茎頂に一つ付け、花の下に4~8個の苞葉があります。この苞葉をハカマと称し、ハカマオニゲシの名が付きました。
 花は大きく茎10cmで、花びらは4~6枚、深紅色で基部に黒紫色の斑点があります。さく果はカップ状で、花弁は平板状、柱頭は14~18個です。オニゲシによく似ていますが、花の色と花のすぐ下の苞葉とで区別できます。また、つぼみの時に花全体を保護しているがくの表面に剛毛が生えていますが、その剛毛が立っているのがオニゲシで、寝ているのがハカマオニゲシです。

ハカマオニゲシ
ハカマオニゲシ


植えてよいけし
  • ひなげし

 虞美人草と呼ばれているけしで、秋まき二年生の草本です。ソムニフェルム種に比べ小さく弱々しい感じで草丈は40~50cmで、全株に粗毛が密生し、濃い緑色をしています。葉は羽根状で互生し、中裂または全裂し、裂片は針形で、葉のふちがギザギザになっています。さく果は倒卵型で小さく1~2cmです。このけしは、花壇用として各地で植栽され、花色が多く、変種には八重咲きや花弁の基部が白色をしているもの等があります。

ひなげし
ひなげし
  • おにげし

 多年生のけし属植物の中で、観賞用として最も広く栽培されている種類です。草丈は50~100cmにも達し、全株が白色の剛毛でおおわれ、葉はやや革質の濃厚な緑色を呈し、羽根状で深裂し、各裂片は細長く葉のふちは鋭いギザギザになり、切れ込みは特に深く、葉の長さは20~50cmです。初夏のころオレンジ色から赤色の4~6弁、10cm程度の大きい花を咲かせます。花の下に1~3個の苞葉を付けることがあります。花期が終わると2~3cmのやや球形のさく果を付けます。

おにげし
おにげし

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